alohacamera2005-04-22

一方朝日は

小泉首相は訪問先のジャカルタで、村山談話を強調し、公式に中国に歩み寄るプロセスを進めています。

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ところが首相が日本を離れたこの隙に、とばかりに閣僚級をはずした80人もの国会議員が靖国参拝を本日行いました。その様子を朝日新聞が報じています。

朝日新聞の記事

      • 抜粋

自民、民主両党などの超党派議員でつくる「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(瓦力会長、266人)の国会議員80人が22日朝、春季例大祭期間中の東京・九段の靖国神社に集団で参拝した。

 参拝したのは自民党古賀誠元幹事長、平沼赳夫経産相ら78人、民主党原口一博衆院議員ら2人。現職閣僚はいなかったが、西川公也内閣府副大臣今津寛防衛庁副長官ほか、3人の政務官が参拝した。
<中略>
「今年はまだ小泉首相は参拝する、しないを言っていないが、ぜひしてほしい」として、会として今年も小泉首相が参拝することを期待する考えを示した。

    • -

読んでいて絶句しました。これは訪中直前に尖閣諸島試掘権を認可した町村外相よりも格段にタイミングが悪い。いや、タイミングのまずさというよりも、当てつけでしょう。
「やられたら、やり返せ」
と言わんばかりの示威行動です。これで中国の民衆を愚民として笑えなくなりました。

靖国神社を「戦争で亡くなった英霊を祀る施設」として尊重したいなら、今こそ政治利用を止めるべきです。せめて中国の過熱した反日デモに対する、冷静さのジェスチャーとして当面は参拝を見送るぐらいの配慮は、あっていい。

こういう「暴挙」に国会議員たちが出てしまった以上、中国の反日活動家の言い分---日本政府がいくら謝罪を表明しても、すぐに政府の別の派閥が政府見解を覆してきた、というもの---を肯定してしまいます。

勘ぐると、産経新聞が本日の朝刊で後ろ向きな対中コラムを掲載したのは(前回ブログ記事参照)、この国会議員の集団参拝に同調したものかも。そういうことをやってしまったとしたなら、中国・北朝鮮・韓国の「たいこ持ち」をしてきた朝日新聞と同一平面上にしかありません。

こういう両極化が進むと、冷静な意見が「ニューズウィーク日本版」でしか読めなくなるというところに逆行してしまいます。まさにメディアの「日本病」いや「アジア病」を見た感があります。